「ドローイン」という言葉を聞いたことがありますか?
「ドローイン」とは、腹筋エクササイズの一つで、腹横筋を鍛えることで、腹部の引き締め効果が期待できます。
しかし、正しいやり方を知らないと、腰や背中を痛める恐れもあります。
そこで今回は、「ドローイン」の正しいやり方と、効果が出るまでどのくらいかかるのかについて紹介します。
正しいやり方を覚えることで、ドローインは非常に効果的な腹筋エクササイズとなりますが、一度のトレーニングで劇的な効果が出るわけではありません。
継続して行えるポイントもチェックしていきましょう!
【この記事でわかること】
ドローインの正しいやり方がわかる
ドローインと腹筋の違いがわかる
ドローインの効果が出るまでの期間がわかる
ドローインの効果
ドローインは、腹横筋を鍛えることができるエクササイズであり、腹横筋は腹部の深層筋肉のひとつです。
インナーマッスルと言われる筋肉の中の一つですね!
この深層筋肉を鍛えることで、内臓を支える力がアップし、姿勢が改善されるため、腰痛や肩こりなどの悩みも改善されることがあります。
ドローインは筋肉を効率的に鍛えることができるため、多くの方にとっての目的は、腹筋のトレーニングやダイエットですね。
ドローインをすることで、
・腹横筋が収縮し、腹筋が引き締まる
・腹筋のトレーニングによって筋肉量がアップすることで、基礎代謝が上がり、脂肪燃焼効果が高まる
以上のことから、ダイエットにも効果のあるトレーニングであることが知られています。
また、ドローインを行うことで、呼吸法にも効果があります。
ドローインをすることで、腹横筋が収縮するため、腹式呼吸をすることができるようになります。
腹式呼吸は、肺活量を増やし、ストレス解消効果もあるため、心身の健康にも良い影響を与えます。
姿勢改善や腹筋の引き締め
基礎代謝アップ
脂肪燃焼効果の向上
呼吸法の改善
など、さまざまな効果が期待できるため、一つでも改善したいことが当てはまったらぜひやってみてください☆
ドローインの正しいやり方!
ドローインの正しいやり方をチェックしていきましょう!
しっかりどこに効いているのか、どこに意味があるのかわかっていないと効果が出にくいです。
効率的に腹筋やインナーマッスルを鍛えて、身体の気になる部分を改善していきましょう。
【ドローインのやり方】
- 仰向けに寝て、膝を90°くらいに曲げる。膝と足裏を床につける
- 手をお腹の上に置く。指を軽く組んで、へそのすぐ下に指先を当てる
- 大きく息を吸い、お腹を膨らませる
- 息を吐きながら、腹横筋を引き上げる。背中を床につけたまま、腰が浮かないように注意
- 3~5秒間、この状態を維持する
- 息を吸いながら、腹横筋を緩める
- 4〜6を繰り返す
「腹横筋を引き上げる」ってどういうこと?と思った方へ!
腹横筋は、お腹の奥深くにある筋肉です。
腹横筋を引き上げたり、緩めたりすることがドローインのポイントになります。
「腹横筋を引き上げる」とは、
・骨盤と肋骨を狭めるように引き上げる
・おへそを内側に凹ませる
このような感覚です。
ご自身のわかりやすい感覚で「腹横筋を引き上げる」をやってみてください^^
息を吐きながら腹横筋を引き上げ、息を吸いながら腹横筋を緩めるので、しっかりめの腹式呼吸をしているような感じでしょうか。
息を吐くので、お腹の中の息を思いっきり吐き出すため、お腹が凹む
息を吸うので、お腹の中に息が溜まって膨らむ
この感覚を基本として持っておきましょう。
ドローインの吐く息、吸う息の秒数や、一日に何セットやれば良いのかは、特に決まっていません。
自分のペースで、自分の生活の中で取り入れられる回数でできるのが良いところです☆
上記の正しいやり方の中で、吐く息を3〜5秒とお伝えしましたが、慣れてきたら10秒以上かけて吐くのも効果的です。
中級編として、息を吐いて腹横筋を引き上げたら、腹横筋はそのまま(お腹を凹ませたまま)の状態で息を吸いましょう。
お腹の凹みをキープしたまま、呼吸ができるようになれば上級者です♪
ドローインの注意点
ドローインを行うときに最も大切なのは呼吸をすること。
ドローインの際、呼吸を止めたまま収縮を続けると、腹筋や体に負荷がかかり、逆に効果を損なうことになります。
吸い込んだ空気をゆっくりと吐き出しながら、腹横筋を収縮させます。
呼吸をしているということはリラックスした状態です。
身体全体をリラックスさせ、力を入れないこともドローインをするときのポイントです。
力を入れるのは腹筋だけ。
肩や胸に力が入り、上がった状態だと、腹横筋に十分な刺激が与えられず、効果が出にくくなります。
背中や腰、お尻などの周りの筋肉はできるだけリラックスさせるようにします。
仰向けの状態で行うとよくわかりますが、反り腰の方は特に注意しましょう。
腰を反っていると、腰に負荷がかかり、腰痛の原因になる場合があります。
背中をまっすぐ伸ばしながら、腰と床の間に手が入らないように、腰と床の間を埋めることを意識すると良いですね。
普段反り腰の方は、最初は違和感があるかもしれませんが、それを意識するだけで腰痛が改善されたりすることもありますよ。
ただ、無理をしてやらないこともポイント。
時間をかけすぎたり、無理をしてしまうと、体に負荷がかかり、逆効果になる場合があるため、最初は少しずつ、正しいやり方で繰り返すことから始め、徐々に回数や時間を増やすようにしましょう。
ドローインと腹筋との違い
ドローインと腹筋は、同じく腹部の筋肉を鍛える運動ですが、その効果やアプローチ方法に違いがあります。
腹筋運動は、腹直筋や腹斜筋といった表層的な筋肉を鍛えることを目的としています。
一方、ドローインは腹横筋という深層の筋肉を主に鍛える運動であり、姿勢の改善やコアトレーニングにも効果があります。
また、アプローチ方法にも違いがあり、
腹筋運動は、クランチやレッグレイズといった動作によって筋肉を刺激する
ドローインは、呼吸を使って腹部の筋肉を意識的に収縮させることで、腹横筋を鍛える
つまり、腹筋運動は表層的な筋肉を鍛え、ドローインは深層の筋肉を鍛える運動であり、アプローチ方法も異なるということです。
どちらも腹部周辺の筋肉を引き締めたい人にはおすすめのやり方ですが、
ドローインは、姿勢改善や肩こり、腰痛などの改善を目指したり、呼吸法を習得したい人にもおすすめです。
腹筋は、全身の筋力を強化したい人や体力向上を目指すような人に向いています。
ご自身がどちらの方が取り入れやすいのか、試してみると良いですね☆
ドローインの効果が出るまではどのくらいかかる?
ドローインの効果が出るまでの期間は、個人差がありますが、通常は2週間から1か月程度の継続的な練習が必要です。
おそらく、初めてドローインを行う場合、最初のうちはうまくできないこともあるかもしれません。
腹式呼吸がうまくできなかったり、腹横筋を引き上げるというのがよくわからなかったりする方もいるでしょう。
しかし、慣れてくると段々と正しい姿勢で行えるようになります。
ふとしたときに、「あ、こういうことか」と気づいたり、腹横筋に効いている感覚がわかるようになったりするはずです。
把握しておきたいことは、ドローインは1回の負荷が軽いため、すぐに効果が出るわけではないこと。
負荷が軽いからこそ、少し腰痛がある方や普段運動をしていないという方でもできるんですね!
ドローインの効果的なやり方
ドローインを行うだけで腹筋が割れるわけではありません。
しかし、正しいやり方、正しい姿勢で続けることでしっかりと効果は得られます。
実際に、1日1分のドローインを2週間続けた方が、体重はマイナス3kg、ウエストはマイナス6cmを達成したという方もいました!
そのかたの体験談を拝見していると、やはり最初の1週間は思ったよりも効果が出なかったそうです。
その理由は、正しい姿勢でできていなかったから。
反り腰でも猫背でもなく、背筋を伸ばした状態で行うから効果が出るんだそう。
それを掴むまでに1週間はかかるということですね。
そして、ドローインを行う姿勢は、仰向けだけではありません。
座ったままでも立ったままでもできるので、日常生活に取り入れやすいのです。
立ったままだと、電車に乗っているとき、信号待ちのとき、コンビニやスーパーのレジ待ちのときなど、ちょっとした隙間時間にも取り入れることができますね♪
さらに、効果的な姿勢として四つん這いもあります!
こちらは結構キツくなる上級者向けなので、無理して行わないようにしましょう。
【四つん這いでドローイン】
- 立ったまま、お腹に紐を結ぶ
- 四つん這いになる
- 四つん這いで紐をたゆませてゆるめるつもりで10秒ごとに大きく凹ませる。
紐をたゆませることを意識するとお腹を凹ませることができるので、効果も感じやすくなりそうですね!
ドローインだけでは物足りないという方は、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動も一緒に取り入れると良いでしょう。
ドローインの後に有酸素運動をすることで脂肪燃焼効果が高まります。
まとめ:ドローインの正しいやり方!効果が出るまでどのくらいかかる?
インナーマッスルの中でも腹横筋を鍛えられるドローインは、正しい姿勢で、正しいやり方で行うことが最も重要です。
呼吸をしっかりと意識し、背中や腰が反らないこと、肩や胸に力が入らないようにすることも大切。
ドローインは1回の負荷はとても軽いですが、だからこそ、普段運動をあまりしない方や、腰痛持ちの方も無理なく行えます。
効果が出るまでは2週間以上はかかります。
まずは正しい姿勢とはどういったものなのかを、実践する中で掴み、正しいやり方を身につけてから効果が出る場合が多いです。
続けることが大事なので、立ったままでもできるドローインを練習し、電車に乗っているときや信号待ちのときなど、隙間時間に行うとより効率よく鍛えることができます!