ダイエットで痩せない理由のひとつとして挙げられる便秘。
便秘は、体内に老廃物や毒素を溜め込んでしまうだけでなく、腸内環境や代謝にも悪影響を及ぼします。
便秘が原因で太りやすくなっているかもしれません!
では、どうすれば便秘を解消できるのでしょうか?
また、ダイエット中にプロテインを飲むと便秘になりやすいという話もありますが、本当なのでしょうか?
今回は、便秘がダイエットにおいてどのような影響を与えるかや、便秘を解消する方法、プロテインで便秘になった場合の対処法などを詳しく解説します。
便秘で悩んでいる方や、ダイエットに挑戦している方は、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事でわかること】
便秘が原因で痩せない理由がわかる
便の仕組みを理解することができる
便秘の原因と解消法がわかる
ダイエット中にプロテインで便秘になったとき対処法がわかる
ダイエットで痩せない理由は便秘?
ダイエットをしているのに痩せない!そんな風に思ったことありませんか?
ダイエットの効果が発揮されていない原因は、
- 食事制限しているつもりが必要な栄養素が摂れていなかったり
- 運動を頑張ったご褒美と言って、結局甘いものを食べてしまったり
- 周りの人につられていつの間にか食べ過ぎてしまったり
色々な要因がありますが、便秘も痩せない原因になっているかもしれません。
ダイエットに挑戦する人の多くが、痩せたいという目的で取り組んでいますが、その過程で便秘になることがあります。
実際、ダイエット中に便秘になる人は少なくありません。
便秘は、体内に余分な老廃物や毒素がたまり、健康を損なう原因となります。
また、便秘によって腹部が膨張し、体重が重くなると感じることもあります。
ということは、便秘を改善すれば痩せるの?
そうなんです。便秘が痩せにくい原因になっている可能性が十分にあるんです!
便秘を解消すると、腸内環境が改善し正常化することができ、その結果、栄養素がうまく吸収され、体重が減少することがあります。
特にビタミンB群や食物繊維は、代謝や脂肪燃焼に重要な役割を果たすので、しっかりと身体に必要な栄養素として吸収させておきたいところです!
便秘になっている状態では、腸内にたまった老廃物や便が腐敗し毒素が体内に蓄積されています。
毒素が蓄積されていると、代謝が低下し体重増加に繋がります。
便秘を解消して、老廃物や毒素を排出することで、むくみや肌荒れなどの不調を改善することもできるのです。
腸内に便がたまっていると、腸の内部が膨らんで膨満感が生じます。
それによって食欲が増して過剰な食事をしてしまう原因にも!
食欲を止めたくても止められない!そんなときは便秘による膨満感が原因かもしれません。
まずは、腸内環境を整えてから、ダイエット方法を見つけていきましょう!
便を理解して痩せる!
そもそも、便はどうやって私たちの身体から排出されているのかご存じでしょうか?
食べたものがどのくらい栄養素として吸収され、どのくらい便として排出されているのか?
この仕組みを理解することで、あなたのダイエット方法のヒントになるかもしれません★
食べたものはどこへいくのか?
食事はまず、口から入れる…当たり前のことで普段何気なくやっている行為ですが、すでにここから消化が始まっているのです。
食べ物を口に入れる
↓
咀嚼する
↓
唾液が出る
↓
アミラーゼが分泌される
↓
アミラーゼが糖質を分解する
このように、消化酵素の一種であるアミラーゼを分泌させることが糖質を分解し、必要な栄養素を体内に取り入れるのに役立っているのです。
特に、炭水化物の消化を促進する働きがあるため、ダイエットの敵と思われがちな炭水化物もアミラーゼが分解してくれるから、効率的に消化され、体内に取り込まれる栄養素の量を増やすことができるのです。
まず、第一の消化は「糖質の消化」からスタートされます。
また、咀嚼することで食べ物が小さくなります。
これは内蔵で効率よく消化させるためです。
口で咀嚼された食べ物は、この後食道を通ります。
しっかり咀嚼し、消化ができていないと、食道で詰まってしまったり、刺激が強くなってしまうことで食道が弱ってしまうことに繋がったり、呼吸に影響が出たりします。
その後食べ物が向かうのは胃→膵臓→小腸→大腸へと続きます。
それぞれの臓器にも消化の役割があります。
胃:ペプシンという消化酵素が働き、「タンパク質の消化」がメインで行われます。
膵臓:糖質を消化するアミラーゼ、脂質を消化するリパーゼ、タンパク質を消化するトリプシンが分泌されています。
膵臓でもアミラーゼが出てきましたね!
唾液によって分泌されたアミラーゼですが、膵臓でも分泌されて補完することで、この後の小腸での消化を促進します。
小腸:小腸は最後の消化器官で、糖質とタンパク質の消化と、糖質、脂質、タンパク質の吸収を行います。
大腸:小腸までの消化器官で吸収されなかった食べかすや古くなって脱落した細胞が水分と合体して大便として体外へ排出されるのです。
その水分と食べかすなどの割合が、8:2(水分:食べかすなど)なので、そもそも水分不足では排出すべきものも排出されないのです。
便秘のときにしっかり水分を摂るように言われるのはこのためですね!
水分不足によって便秘になり、便秘になると、次の食べかすが入ってくる余地がなくなるので、小腸での吸収も多くなり、どんどん太りやすくなります。
なので、ダイエットのときは特に、ダイエットをしていないとしても、私たちの身体には水分補給が大切です!
食べたもののルート実験
食べたものが分解され、栄養素として体内に吸収され、食べかすなどは便として排出されるということはわかりましたが、食べたもののうち、どのくらいが体内に吸収されるのでしょうか?
量をしっかりと食べたのに、便として排出される量はそれほど多くなかったり、いつもと変わらなかったりすることもありますよね?
食べた分が便として排出されるというイメージもあったりしますが、実際はそうではないようです。
マウスによる実験で食べたものがどのように体を通るのか、を調べたものがあります。
食べ物に赤い印をつけてその印がどこにいくのかを追う、といった内容です。
実験結果では、赤い印のほとんどが体の一部になる、ということがわかったのです。
つまり、食べたものが体の一部となり、便は食べたものとイコールではない、ということがわかりました!
吸収される量も多いとそりゃ太るということになりますよね。
ちなみに、大食いタレントのギャル曽根さんは、普段の食事でも一般女性の10倍のカロリーを摂取するそう。
一回の食事量がかなり多いことがわかりますが、ギャル曽根さんって全然太っていないですよね。
その理由は、ギャル曽根さんの場合、一般の人と比べて胃の出口が広く、食べても食べても次々に腸に押し出されていくからなのです。
それぞれの臓器の消化や吸収が行われる前に大腸にまで行って便として排出されるという感じでしょうか。
ですので、ギャル曽根さんは一日に6回排便があったり、1回の排便で2回「ドン」と便が出るんだとか。
通常は食べたもののほとんどが吸収されて身体の一部になるけど、ギャル曽根さんの場合は、その前に排出されるから太らないというわけですね。
食べてから身体の一部となった栄養素はその後、各身体の必要な場所で使われて、赤血球が使い終わった栄養素の回収をしてくれます。
その赤血球が腎臓に集まってきて濾過されて、尿や便と形を変えるのですね。
尿の黄色い色や便の茶色はもともとは赤血球の色なんです。
便秘の原因
太りやすい傾向にある人は便秘であることもとても多いです。
そんな方は便秘を解消すると体重が大幅に減ることもよくあります。
では、便秘の原因を突き止めて、便秘改善でダイエットを目指してみましょう!
咀嚼不足
咀嚼することにより、それが引き金となり、各臓器の消化酵素がどバッと出て準備万全状態になります。
咀嚼が不足すると、消化酵素がしっかりと出ないまま食べたものが内臓へ行くので、しっかりと消化できず、内臓負担に繋がりますし、便にたどり着くまで時間もかかり便秘になりやすくなります。
消化も吸収もしっかりと行うためには、食べ物を口に入れたときに自分の意志でできる咀嚼をしっかりと行うことが重要になります。
ダイエットをして痩せたいと思うなら、まずは咀嚼をしっかりと行うことからですね!
水分不足
冒頭でも説明したように便の8割は水分なので、水分が不足すると確実に便秘になります。
便を形成する成分が不足するためです。
水分をしっかりと摂取するだけで便秘を防げてダイエットに繋がるなら、飲まない他ないですよね★
運動不足
運動することにより、自律神経が整います。
運動不足になると「交感神経」「副交感神経」のメリハリがなくなりやすいのです。
特に現代人はずっとスマホを見たり情報を取り入れ続けたりしているので、緊張状態の「交感神経」であることが多く「副交感神経」をガッツリと味わう時間が少ない傾向にあります。
「副交感神経」が優位のときにリラックス状態にならないと、腸は蠕動運動を始めないので「交感神経」がずっと優位だと確実に便秘になるしかないということになります。
自律神経を整えることや副交感神経を優位にすることには、睡眠も大きく関係してきますよね。
睡眠不足は自律神経のバランスを崩す要因になりますし、寝る前に副交感神経が優位になることで睡眠の質も向上します。
生活リズムが排便とは大きな関係があるため、生活習慣の改善に取り組むこともダイエットの一歩です。
便秘の解消法
便秘を解消するには、しっかり咀嚼することと、水分補給や適度な運動や睡眠が必要となります。
食事では、食物繊維や発酵食品を積極的に摂ることがおすすめです。
食物繊維は、腸内環境を整え、便の量や水分を増やして排便を促します。
食物繊維を多く含む野菜や果物、豆類、穀物などをバランスよく摂取しましょう。
発酵食品は、乳酸菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
ヨーグルトや乳酸菌飲料などを意識的に摂取するのがおすすめです☆
ここまで排便の仕組みや便秘の原因、解消法についてお伝えしてきましたが、まずは自分がどの段階で問題があるのかを把握する必要があります。
水をどのくらい飲めているのか?運動習慣や咀嚼習慣は?など、現在の自分の状態把握をします。
現状の把握をしたら、今自分に足りていないことや行動など、不足の確認をします。
不足事項を習慣に取り入れて、自分の生活に落とし込んでみてください。
現状把握→不足の確認→改善→現状把握…を繰り返して、生活習慣や行動を変えていくのです。
まずは1週間、現状把握→不足の確認→改善をやりながら、排便回数を記録してみてください。
増えたようであれば、そのまま継続してみる。
できない項目があったならどのようにしたら行動を促せるのかを考えたりして、確実に行動に落とし込んでいってみてください。
その繰り返しをしていくと、便秘もかなり改善されていってダイエットにも繋がります。
自分で管理するのが難しい場合は、アウトソーシングの管理栄養士によるコーチングを依頼することも手段のひとつです。
プロテインで便秘になるときの対処法
ダイエット中は食事制限と共に、適度な運動も必要となります。
基礎代謝を上げることで消費カロリーが増えるため痩せやすい身体になるのですが、基礎代謝を上げるためには筋肉が必要となります。
その筋肉を作る働きがあるのがタンパク質です。
ですので、ダイエット中にタンパク質を摂取することが推奨されているのはそのため。
タンパク質を手軽に摂取するために、プロテインを摂り入れている方も多いですが、プロテインを摂取すると便秘になってしまうという方もいるのです。
その理由としては
・タンパク質の消化には時間がかかる
・水分や食物繊維が不足する
脂肪を減らし、筋肉を増やすために食事制限をしてプロテインで栄養を補給しようとすると、本来必要な栄養が足りなくなってしまう状態になっている可能性があります。
特に制限しがちな炭水化物にも食物繊維は含まれていて、食物繊維を意識して摂らないと、便秘の原因になってしまうのです。
ダイエット中にプロテインを摂取するときには
- プロテインを飲む量や回数を調整する
- プロテインを飲むときは十分な水分を摂る
- 食物繊維を多く含む野菜や果物、海藻なども一緒に摂る
- 適度な運動をする
一般的には、1日あたり体重1kgあたり1gのプロテインを摂取することが推奨されていますが、便秘が起こりやすい場合は、この量を減らすことも対処法の一つです。
タンパク質を効率的に摂取できる便利なプロテインですが、過剰摂取は逆効果です。
自分の身体に合った量を調節しながら、水分補給や食物繊維とのバランスの良い摂取量で健康的にダイエットをしていきましょう!
まとめ:ダイエットで痩せない理由は便秘?解消法やプロテインで便秘になる対処法
便秘は、ダイエットの妨げになる可能性があります。
便秘になると、腸内の老廃物が溜まり、腸内環境が悪化して代謝が低下し、痩せにくい体質になることがあるため、便秘を解消することが、ダイエットの成功に繋がると言われているのです。
まずは、私たちが口から食べたものがどのように消化・吸収され、大便として排出されるのかを理解する必要があります。
それによって便秘にならないために、日頃から意識するべきことがわかってきますね!
- しっかり咀嚼すること
- 水分補給をすること
- 適度な運動と十分な睡眠を取ること
これらのことが便秘解消に繋がります。
また、プロテインは、ダイエット中に筋肉を維持するために摂取されることがありますが、摂取量が多すぎると便秘を引き起こす原因になることがあります。
プロテインでの栄養補給を期待しすぎてしまうと、腸内環境を整えるために必要な食物繊維が不足し、便秘になりやすくなります。
プロテインを摂取するときは同時に十分な水分補給や食物繊維の摂取で、便秘を防ぎ、健康的なダイエットに繋げることができます。