40歳を過ぎて、健康診断で「血圧が高い」と高血圧を指摘された経験はないでしょうか。
本記事では、40代になって高血圧と指摘された男性に向けて、高血圧になった原因と、健康診断で血圧を指摘された時の対処法(食事や生活習慣)をご紹介します。
【この記事でわかること】
40代男性が高血圧になる理由が分かる
血圧を正常値にコントロールする食生活、生活習慣を知り、健康体でいるための知識を養う
高血圧の定義とは何か
高血圧の定義は、健康診断といった診察室で測定した際に
最大血圧(収縮期血圧)が140mmHG以上
または最小血圧(拡張期血圧)が90mmHG以上
認められることを指します。
ただし、自宅で血圧を測定する場合には、5mmHG低い値が水準になります。
つまり、最大血圧が135mmGH以上、最小血圧が85mmHG以上になります。
これまで数十年間で40代男性の高血圧の方は多く減ったものの、現在も血圧が高いと指摘を受けて悩まされる男性は多いようです。
40代男性で血圧を指摘された場合の主な原因
高血圧はどんな病気に関わるのか?
根本的な原因は何か?
40代を超えてから、健康診断で高潔を指摘された男性は「何が理由なのか?」疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、40代が血圧が高いと指摘された際に考えられる原因について詳しく解説していきます。
本能性高血圧
血圧が高い場合、二次性高血圧と本能性高血圧の2種類があり、原因も様々です。
二次性高血圧は、体質や環境、遺伝や加齢によって伴う本質性高血圧とは違い、甲状腺や副腎などの疾患を伴う場合があります。
また、睡眠時無呼吸症候群が原因で発生する場合もあります。
一方で、本能性高血圧は、運動不足やストレス、塩分の摂り過ぎ、過度な飲酒や喫煙、肥満や遺伝的体質が原因であることがほとんどです。
そして、日本人の40代男性が高血圧に引っかかる原因のほとんどは、本能性高血圧であることが現状になります。
さらに加齢によって、血管が硬くなると血圧が高くなりやすいです。
また、肥満が原因で高血圧になるケースが多く、このような高血圧には尿糖や尿酸に影響が出やすく、メタボリックシンドロームが進行する原因になります。
ホルモンの変化による影響
エストロゲン(骨を維持するホルモン)が不足することによって高血圧になる原因となります。
エストロゲンとは主に、生理や妊娠に関わる重要なホルモンで、女性に必要と思われがちですが、実は少なからず、男性にも必要とされています。
エストロゲンが不足すると、高血圧になるだけでなく、骨が脆くなり、歩くと関節が痛い、骨折しやすい身体になってしまいます。
高血圧になると発症しやすい病気
高血圧になると発症しやすい病気は以下の4つです。
- 脳血管障害
高血圧になると、脳血管が壊死する脳出血を始め、いわゆる脳軟化である脳梗塞、脳底部の動脈関係の病気、蜘蛛膜下出血を引き起こしやすくなります。 - 心臓病
心肥大や冠状動脈硬化、狭心症、心筋梗塞などの危険な病気を引き起こします。 - 腎臓病
高血圧が長期化すると、腎臓障害を併発しやすくなります。 - 動脈硬化
高血圧は血管の老化をすすめ、動脈硬化をもたらします。
40代男性が健康診断で高血圧を指摘された時にやるべき食事改善・生活習慣の見直し
高血圧によって重大病気に繋がるリスクは高まりますが、早い段階で対策を行えば、血圧を正常値に戻すことができます。
ここでは、健康診断で初めて血圧を指摘された時にやるべき食生活、生活習慣の見直しをご紹介します。
食生活の見直し
積極的に摂りたい食べ物には、
- 豆板醤、辛子、こしょう、カレー粉、わさび、しょうが、とうがらし、などの香辛料
- 野菜やキノコなど、食物繊維を多く含む食材
- 果物
があります。
野菜やキノコ類、海藻類に含まれる食物繊維は、コレステロール吸収を抑えて食後の高血糖を抑制します。
特に、野菜に含まれる栄養成分のカルシウム、カリウム、マグネシウム、ビタミンKなどは、高血圧の予防や改善に非常に効果的です。1日350gを目安に摂りましょう。
生活習慣の改善や薬の服用で血圧を下げることができますが、果物を食べることで血圧上昇を防ぐことができます。
そのため、1日200gを目標に積極的に果物を食べることをおすすめします。
目安としては、バナナ2本、いちご16粒、キウイフルーツ2個とされています。
これまで果物を食べる機会がなかった男性は、まずは好きな果物を毎日食べることを習慣にして、慣れてきたら栄養価の高い旬の果物を食べるようにすると、高血圧だけでなく、美肌や抜け毛防止といった美容効果を期待できます。
高血圧を指摘されたとき、控えた方がいい食材もご紹介します。
ちくわやかまぼこ、はんぺん、いくら、たらこなどは、添加物、塩化物が多いため食べる量に注意しましょう。
また、インスタントラーメンも添加物、塩化物が多いため食べる際はスープは飲まないといった工夫も必要になります。
そして、過度なアルコール摂取も控えるようにしましょう。
適量のお酒はリラックス効果があるため、一時的な血圧低下が期待できますが、過度な飲酒はむしろ血圧が高くなる原因になります。
アルコール摂取の目安を守り、飲み過ぎないようにしましょう。
アルコール摂取量の目安は
ビール(アルコール度数5度) :中瓶1本(500ml)
日本酒(アルコール度数15度) :1合(180ml)
ウイスキー、ブランデー(アルコール度数43度) :ダブル1杯(60ml)
焼酎(アルコール度数25度) :0.6合(約110ml)
ワイン(アルコール度数14度):1/4本(約180ml)
です。
生活習慣の見直し
特に肥満をともなう高血圧の方は、約5%体重を落とすことで血圧降下が期待できます。
まずは、自分の体重を測り、1ヶ月に1〜2キロのペースで減量してみましょう。
ただ、減量といってもジムに通ったり筋トレを取り入れる必要はなく、ご飯の量を半分にする、おかずは揚げ物を控えるといった少しの工夫で十分に痩せることはできます。
また、通勤や移動の際はエレベーターではなく階段を使う、電車では立っておくなどのちょっとしたところを変えると、1ヶ月もあればかなり変わってきます。
喫煙は血圧を上げる作用があります。
タバコに含まれる化学物質が、体内に吸収された血管の収縮を促されるからです。
ちなみに、タバコを1本吸うだけで血圧が高い状態が一定期間続くと言われています。
さらに、狭心症、心筋梗塞のリスクも高まるため、高血圧と診断を受けた状態での喫煙は大変危険とされています。
人間はストレスを持つと、それに耐えるために交感神経が優位に働き血圧が高くなります。
ストレスや緊張が頻繁に長期的に続くと、高血圧の原因になります。
そのため、ストレス解消も血圧を下げるうえで非常に大切なことになります。
仕事が忙しく、疲れが溜まっている期間が多く感じる方は、自分なりのストレス解消法を見つけるといった日常生活を見直すことも大切です。
その他、急激な温度差により血圧が上がりやすくなります。
特に冬の気温が低い季節は血管が収縮して血圧が上がる原因になります。
例えば室内であっても、暖房の効いた暖かい部屋から寒い部屋やトイレへ行く際にも注意が必要です。
特に冬のお風呂は要注意です。
熱い湯船に浸かった瞬間、もしくは温まった身体で寒い脱衣所に移動した直後は急激に温度が変化します。
脱衣所や浴室は可能な限り暖かくし、かけ湯で身体を温めてから入浴するようにしましょう。
急な温度の変化は血圧を一気に上昇させます。
少しの外出や、わずかな移動であっても、しっかりとした防寒対策を心がけましょう。
まとめ
高血圧は自覚症状がないうえに、放置していると心臓病や脳卒中、動脈硬化といった病気を引き起こします。
そのため、健康診断で指摘された段階で、食事や生活習慣を見直すことで、早期対策をすることができます。
健康診断で血圧を指摘された時の対策としては、
- 添加物摂取を減らす
- 豆板醤、辛子、こしょう、カレー粉、わさび、しょうが、とうがらし、など香辛料で味付けをする
- 野菜やキノコ類など、食物繊維を多く含む食材を1日350g以上食べる
- ちくわやかまぼこといった添加物が多い食材を食べる際には、量に注意する
などの食生活の見直しや、
- 減量する
- 禁煙する
- ストレスを溜め込まない
- 急激な温度差に注意する
といった生活習慣を見直すことも重要です。
特に肥満をともなう高血圧の方は、約5%体重を落とすことで血圧降下が期待できます。
まずは、自分の体重を測り、1ヶ月に1〜2キロのペースで減量してみましょう。
タバコも、まずは1日の本数を減らすことから始めるなど、少しの意識で高血圧の対策をすることができます。